小学生のお子様がいる皆様へ、家庭学習のやる気スイッチを入れるための3つのポイントと、それに対する家づくりの工夫をご紹介します。
これらは、私が以前、新潟市教育委員会の「マイスター」の資格を持つ先生の講演で伺い、実際に試して効果があったものです。
ポイント１：リビング学習で親子のコミュニケーションを活発に（我が家ではキッチン学習にアレンジ）
「家庭学習は学年×10分」と言われますが、高学年になるにつれて、その時間を確保するのは大変ですよね。特に、テレビやゲームなど、子どもたちの興味を引くものがたくさんある現代では、家庭学習がおろそかになりがちです。
先生は「リビング学習」を推奨されていました。お子さんがリビングのテーブルで勉強するスタイルです。そばで親が本を読んだり、仕事をしたりすることで、お子さんは安心して学習に取り組めます。また、わからないところをすぐに質問できるので、学習効率も上がります。
我が家では、リビング学習を「キッチン学習」にアレンジしました。夕食の準備中に、子どもがキッチンのカウンターで勉強するスタイルです。料理中に、漢字の書き順や計算方法などがわからない時は、キッチン横に設置したホワイトボードに書き順やとき方などを書いたりしてとても便利。「ながら勉強」ならぬ「ながら料理」ですね。
勉強の合間に時には子どもに味見をしてもらう楽しみも。基本、子どもは味見が大好き。お皿に乗った見知らぬ料理は食べないのに、不思議なことに味見をして気に入ったものはよく食べるものです。
リビングの一角にスタディコーナーを設けるのもおすすめです。キッチン学習を取り入れる場合は、椅子が入るようにカウンターの奥行きを広くしたり、近くに収納スペースを設けたりするのも便利。さらに、手元が暗いと目に負担がかかるため、照明計画も重要です。窓からしっかり自然光が入るようにしたり、調光・調色機能付きの照明を設置するか、もしくは卓上ライトが置けるようにコンセントをつけるのも良いですね。
ポイント２：リビングに地球儀を置いて知的好奇心を刺激
リビングに地球儀を置くことも、学習意欲を高める効果的な方法です。ニュースや会話の中で出てきた国を、地球儀で一緒に探してみましょう。お子さんの知的好奇心を刺激し、世界への興味を広げることができます。
ただし、ただ地球儀を置くだけでは、お子さんはなかなか興味を示さないかもしれません。積極的に地球儀を使った会話をすることで、お子さんの探求心をくすぐりましょう。
また最近の地球儀は、地図が見やすい実用的なものから、アンティーク調やガラス調などおしゃれなデザインにこだわったものまで種類が豊富です。なかには、タッチペンや専用アプリを使う多機能な商品もあり、子どもだけでなく大人も欲しくなりますよね。
なお地球儀を置く場所は、リビングの中でも目立つ場所がおすすめです。壁面収納の一部をオープンにして、地球儀を飾るスペースを設けるのも良いでしょう。また、地球儀の周りに世界地図や図鑑などを置けば、さらに学習効果が高まります。
ポイント３：トイレに日本地図を貼って都道府県マスターに
新潟市では、小学3・4年生になると、日本の都道府県と県庁所在地を学びます。そのテスト対策として、トイレに日本地図を貼るのがおすすめです。毎日目にすることで、自然と知識が身につきます。
トイレは毎日必ず行く場所なので、日本地図が目に入りやすく、自然と学習効果が期待できます。お風呂に貼るのも良いですね。親子で都道府県クイズを出し合うなど、ゲーム感覚で取り組むのも良いです。
トイレや浴室に日本地図を貼る場合は、水に強い素材の地図を選びましょう。最近では、壁に貼ってはがせるタイプの地図も販売されています。また、トイレの壁の一部をマグネットがつく素材にすれば、地図だけでなく、他の学習教材も貼ることができます。
これらの3つのポイントと家づくりの工夫を参考に、お子さんの「やる気スイッチ」が入りやすい環境をつくってみてください。
