スタッフブログ

構造計算と性能表示計算

こんにちは。営業設計の竹村です。

5月13日・14日の2日間、新潟市南区と西蒲区にて、「新飯田の家・道上の家 2棟同時完成見学会」を開催させていただきます。
どちらも大屋根が特徴のお住まいですが、それぞれ違った見どころがございますので、ぜひこの機会にご覧いただければと思います。下記の表は、日々、Instagramの投稿もしてくれている総務の竹田さんがまとめてくれたものです(竹田さん、HARUMACHI マルシェの運営もしてくれていますし、つまるところスーパーウーマンなのです!)。

 

本日は「構造計算」について書いていきたいと思います。
住宅会社さんのホームページやチラシ等で、「標準仕様で耐震等級3(2)」と記載があると思いますが、実はこれには注意が必要です。なぜなら、同じ「耐震等級」でも計算方法によって違いがあるからです。今日はそんなお話を・・・

例えばですが、完成見学会で「構造計算はされていますか?」と聞いてみてください。それに対する回答で「はい、許容応力度計算をしています」と回答される住宅会社は、耐震性能に対するしっかりした意識を持っている会社だと言えます。

耐震性能を評価するものさしとして「耐震等級」がありますが、これを担保するには、審査機関での審査に合格し「耐震等級〇」としてお墨付きを得る必要があります。これには2つの計算方法があり、一つ目は「品確法による性能表示計算」で、もう一つが「許容応力度計算(構造計算)」になります。ここで勘違いされやすいのが「品確法による性能表示計算=構造計算」と思っている住宅会社の担当者も少なからずいるという事ですし、今回私が言いたいことは「性能表示計算は構造計算ではありません」という事です。ではそれぞれ何が違うの?という事ですが、結論を先にお伝えすると「許容応力度計算(構造計算)」の方がより安全である、という事です。
「性能表示計算」は、必要耐力壁量の計算やN値計算(柱の引き抜きに対しての検証)に加え、「水平構面(床・屋根倍率)」と「横架材接合部の倍率」の検証を検証することで、耐震性能を評価するものです。柱や梁、基礎の断面についてはスパン表を用い、選択していく方法です。対して「許容応力度計算(構造計算)」は柱や梁一本一本に対して、基礎も各部分に対して、部材毎に詳細に計算し、屋根から地面に流れる垂直荷重や、地震力・風圧力といった水平力の伝達を確認して応力を求めていきます。つまり、より安全な計算方法であると言えるわけです。「性能表示計算」ではOKだった梁せい(梁の大きさ)も、許容応力度計算(構造計算)ではNGになる、という事もあるわけです。

このように「許容応力度計算(構造計算)」をせずとも性能表示計算で耐震等級2以上を取得できます。つまり「許容応力度計算をしています」と担当者が答えるのであれば、そのあたりのことも分かっていると考えられますので、耐震性能についての意識は高いと言えます。

ちなみに先ほどから許容応力度計算(構造計算)と表記していますが、構造計算は①許容応力度計算②保有水平耐力計算③限界耐力計算④時刻歴応答解析計算しかありません(つまり、性能表示計算は構造計算では無いです)。②~④は住宅の規模には使いませんので、住宅の場合はほとんどが①の許容応力度計算となります。

もちろん、ここまで申し上げておりますので、ノモトホームズも許容応力度計算を行っています。長く、安心して暮らしていただきたいからこそ、性能はしっかり確保していきたいですね。

 

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