スタッフブログ

住宅価格が高騰する時代の立ち回り方

こんにちは。営業設計の竹村です。

本題の前にお知らせなのですが、5月13日・14日の2日間、「道上の家」「新飯田の家」の2会場で同時に完成見学会を開催させていただきます。
それぞれ「自然素材×デザイン×高性能住宅」と床下エアコンによる全館暖房は同じですが、「二世帯住宅」「薪ストーブ」「小屋裏エアコン」といったそれぞれの特徴は異なりますので、ぜひ2会場ともご覧いただければ家づくりの参考になること間違いなし!と思っています。
場所は西蒲区と南区なのですが、それぞれ車で15分の距離になりますので、2軒連続でのご見学をおすすめします。詳細は後ほどイベントページを立ち上げますので、ぜひお早めにお申し込みいただければと思います。

 

さて本題ですが、「住宅価格が高騰する時代にどう立ち回るか?」というテーマで書いてみたいと思います。

家づくりをご検討されている方のほとんどは、ネットやYouTube、SNSを使って情報取集をされているかと思いますので、すでにご存じの方が多いかと思いますが、住宅の価格が昨今高騰しています。木材をはじめ、金属や樹脂製品、住宅設備機器に至るまで、ここ2年くらいで顕著になっています。

「日本建設業連合会」が出している資料によると、2021年の1月以降、建材が約3割上がっているとの事。工事費の5割が建材だとすると、例えば3,000万円で建てられていた住宅が、今は3,450万円になるという事が分かります。毎月メーカーから「いついつから値上げします」という連絡が来ているんじゃないかと思うくらいです。鳥屋野南モデルハウスが完成してからこの4月でちょうど1年ですが、当時に比べても建材価格は右肩上がりです。
当然、私たちも企業努力を行います。例えば同等品で他に代替できるものが無いか、仕様変更してコストダウンを行うこともありますし、業者さんに価格の据え置きをお願いすることもありますし、事前に発注し今の価格で建材を抑えておくこともあります。また、メーカーから値上げの連絡が来ると、社長が価格交渉を行ってくれています。

建材価格が高騰する大きな要因はコロナによるウッドショックとロシアウクライナショック。ウッドショックはかなり落ち着いた印象がありますが、とは言え、例えば合板の価格はコロナ前のほぼ倍の値段になる等、比べ物にならない価格になっています。業界紙『新建ハウジング』では「建材値上げ関連ニュース」という特集ページが組まれていますが、見ていただくと分かりますが、頭が痛くなります・・・

この住宅価格高騰時代に、「住宅が建てられなくなるのではないか?」という不安がつきものかと思いますが、それを打開するには大きく2つの方法がありますので、今回のブログでご紹介したいと思います。逆にこれしか無い!と思っている方法です。

 

一つ目は、設計でカバーする方法。
私はかれこれ10年以上も設計と同時に見積りも行っていますので、コストダウンの引き出しはたくさんあります。
設計者が設計だけでなく、見積りも一緒に行うメリットは、設計によるコストコントロールが容易なところです(工務店の強みです)。外壁や内部仕上げといった「数量」が大きな部分の仕様を変更するだけでもコストはかなり落ちますし、逆にご予算に合わせて仕様をご提案することも可能なのが、私たちの強みです。住宅設備もご予算に合わせてベストなものを選定しますし、給排水工事にしてもコスト優先で配管の計画を行う事も可能です(ただし、給湯器の位置やガスメーターの位置で外観との兼ね合いは検討します)し、コンセントや照明計画も同時に行う事で、電気工事費はもちろん、照明器具の費用も必要最低限に抑えます。
それから構造材のプレカットや基礎についても、性能は確保しながら、コストを抑えた設計を考えていきます。特にプレカットは断熱方式(特に屋根断熱・天井断熱)との関係も大きいので、断熱方式と小屋組み、屋根形状、軸組を横断的に検討し、コストと室内空間(主に断熱材の厚みによる影響の大きい天井高さ)の良い塩梅を探っていきます。
住宅の価格は延床面積に概ね比例します。総コストを抑えるには、延床面積を抑えるのが一番のコストダウンにつながります。ただし、やみくもに延べ床面積を抑えて家を窮屈にするのではなく、坪数を抑えながら広く感じさせる設計手法を取り入れて、同じ坪数でも広くゆったり暮らせる様なサイズにして設計します。建物も低くつくることで、外壁材や仕上げ材の数量も減らしていきますし、階段だって1段少ないだけでコストも下がります。このような「設計でコストをコントロールできる」という事が、住宅価格高騰の時代に必要不可欠です。
建具やサッシもそうです。必要最低限の本数で良ければ、その分費用もかなり抑えることが可能です。ただし、やみくもに削ってしまっては通風や採光といった住み心地にも影響しますので、そこは設計的な観点からアドバイスさせていただきます。

 

二つ目は、建物のトータルコストで考える、です。
例えば省エネ。新潟県の資料によると、外皮性能をG1からG2にするためのコストは約130万円。「高い!」と思うかもしれませんが、同じ資料によると年間の冷暖房費で約4万円安くなる(他にも風邪をひきにくくなったりといった、健康に暮らせるメリットを考えるともっとお得!)ことを考えると、30年ちょっとでペイできるわけですから、人生100年時代、住宅に長く住むことを考えると省エネ性能に投資して問題ないかと思っています。ちなみに銀行で100万円多く住宅ローンを借りると、(ざっくり計算ですが)変動金利で毎月3000円、返済額が増えますが、先ほどの「年間の冷暖房費4万円」でペイできますよね(利息は考慮していません)。高性能住宅は、投資回収が確実な優良案件なわけです。
そういった意味では、太陽光発電も同じです。新潟市でも、もちろん発電量にもよりますが5kWでも15年前後で回収可能だと考えています。電力料金が高騰している今であれば、もっと早いかもしれません。イニシャルコストはかかりますが、ランニングコストを抑えられるという点では、物価の変動が激しいこれからの時代の、良い立ち回り方かもしれません。

それからメンテナンスフリーの素材を使う事が大事です。一番分かりやすいのは仕上げですね。私たちは外壁に板を張ることが多いですが、板は季刊誌『チルチンびと』によるとメンテナンスフリーな素材。これは新潟県内の昔の町屋を見ても分かりますよね。杉板の無塗装でも、何十年も持っています。一方で、窯業系サイディングであれば住宅に50年住むとしても、2~3回の塗り直しが必要になります。なぜならば表面の塗装が剥がれて、基材がぼろぼろになってくるからです。
内部の漆喰も同じです。例えばビニルクロスは初期費用は安いですが、将来的に貼り替えが必要です。もちろん、剥がれたり破れたりしても見た目が気にならなければそのままでも良いとは思いますが、往々にしてビニルクロス、貼り替えませんか?ご実家を思い出すと、少なくとも一度は貼り替えをされたことはないでしょうか。
その点、漆喰はビニルクロスの倍くらいの金額ですが、それでも「塗り替え」の必要はありません。左官材なのでひび割れはもちろんありますが、補修する程度で済みます。
30坪の家、壁と天井の仕上げが200㎡あるとして、ビニルクロスの貼り替えで安くても50万円(剥し・処分費・貼り)かかるとします。50年の間に2回貼り替えをしたとして100万円です。一方、漆喰の補修費用は15年に一度としましょう。ひび割れや欠けの補修を左官屋さんにお願いしても、50年住むとして4回でしょうか。トータルで10万円程度です。初期費用はもちろんビニルクロスの方が高いですが、トータルで考えると漆喰の方が安かったりします。

 

さて、今日は長文になってしまいましたが、住宅価格が高騰する時代にどう立ち回るか、というテーマでブログを書いてみました。
住宅の価格が高騰する時代でも、どうやったらみなさんの家づくりを実現できるか、それを全力でサポートすることが私のミッションです。お声がけいただいた方には、ご家族皆さんに安心で健康な暮らしをご提供したいですし、お子さんにはダミーでなく本物に触れていただきたいですし、暖かい家に住んでいただきたいと思っています。

 

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