美しい空間は、そこにいるだけで心地よさを感じます。
では、なぜ美しいのでしょう。
綺麗な素材で仕上げられているだけの空間や
ストイックな無機質空間も美しいと感じますが、
それだけでは、時間の経過と共に色褪せてしまうような気がします。
写真のアプローチは複雑な要素が織り込まれています。
それは、樹木や苔や土。用途によって使い分けされている、
いろいろな種類、形や大きさの異なる石。
そして光や影。
時間とともに変化してゆくものばかりです。
もちろん、手もかかります。
メンテナンスフリーが優れていると考えられている時代ですが、
お金をかけることと手をかけることは少し違うと思います。
手をかけないような素材で作られた、街の風景は薄っぺらになってしまいました。
「美しく使われているものが美しいのだ」
地下鉄のポスターにこんな言葉がありました。